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うちはさん家における、誕生日の心得のお話。
我が家では俺の誕生日には暗黙のルールというものがある。
イタチの誕生日は、サスケが一番最初に「おめでとう」をいう…という。
その昔、サスケがまだ5歳くらいのときだろうか。日付が変わると同時に祝う、というカップルのような変な知識をサスケが仕入れてきたことから始まったそのルール。
幼いサスケは眠気に負けて、兄に日付が変わると同時に「おめでとう」がいえなかった。それどころか、夜更かしがたたりお昼近くまで眠り込んでしまったのだ。
サスケが起きたときには両親が朝からイタチを祝い、イタチは親戚からもプレゼントをもらい、豪華な夕食とケーキを食べるというイベント以外の殆どを終えていた。
サスケは激怒した。
誰よりも最初に兄を祝い、自らが捕まえてきたダンゴムシを兄に贈り、兄の笑顔を一番に見るはずだったのに!
それからの数時間、泣き叫び兄や両親の不義理をなじる幼子を宥めすかすことにイタチの午後は費やされた。
その日以来、暗黙の了解でサスケが祝うまでは誰もイタチを祝わない方向になったのだ。
「おはようございます」
「おはよう、イタチ。サスケはもう『おめでとう』いった?」
「えぇ、さっき洗面所で済ませました。半分寝ぼけて、目が開いてなかったけど…」
「そう…、でももういいわよね。言ったんだから。お父さん、今日は遅いし、朝のうちにお祝いしちゃいましょ」
「ですね」
そしてまた同じような悲劇が繰り返されることを、家族はまだ誰も知らないのであった。
「なんで兄さん、もうプレゼントもらってんだよ…」
「お前からは日付が変わったときに貰ったぞ?」
「記憶にない!」
「それに起きてからも洗面所で…」
「記憶にない!!」
「それはお前が寝ぼけていたからで」
「記憶にない!!!」
イタチの誕生日は、サスケが一番最初に「おめでとう」をいう…という。
その昔、サスケがまだ5歳くらいのときだろうか。日付が変わると同時に祝う、というカップルのような変な知識をサスケが仕入れてきたことから始まったそのルール。
幼いサスケは眠気に負けて、兄に日付が変わると同時に「おめでとう」がいえなかった。それどころか、夜更かしがたたりお昼近くまで眠り込んでしまったのだ。
サスケが起きたときには両親が朝からイタチを祝い、イタチは親戚からもプレゼントをもらい、豪華な夕食とケーキを食べるというイベント以外の殆どを終えていた。
サスケは激怒した。
誰よりも最初に兄を祝い、自らが捕まえてきたダンゴムシを兄に贈り、兄の笑顔を一番に見るはずだったのに!
それからの数時間、泣き叫び兄や両親の不義理をなじる幼子を宥めすかすことにイタチの午後は費やされた。
その日以来、暗黙の了解でサスケが祝うまでは誰もイタチを祝わない方向になったのだ。
「おはようございます」
「おはよう、イタチ。サスケはもう『おめでとう』いった?」
「えぇ、さっき洗面所で済ませました。半分寝ぼけて、目が開いてなかったけど…」
「そう…、でももういいわよね。言ったんだから。お父さん、今日は遅いし、朝のうちにお祝いしちゃいましょ」
「ですね」
そしてまた同じような悲劇が繰り返されることを、家族はまだ誰も知らないのであった。
「なんで兄さん、もうプレゼントもらってんだよ…」
「お前からは日付が変わったときに貰ったぞ?」
「記憶にない!」
「それに起きてからも洗面所で…」
「記憶にない!!」
「それはお前が寝ぼけていたからで」
「記憶にない!!!」
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