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「血」や「意志」以外にも受け継がれるものがあるよ…ってお話。

子供の頃、シスイさんがとても大きく見えた。強くて優しくてカッコいいシスイさんを子供心に意識して、その仕草を真似ていた。

サスケが生まれるまでは…。

だがサスケが生まれると、今度はサスケが俺を真似だした。
シスイさんはそれを見て「昔のお前みたいだ」と笑った。俺は少し恥ずかしくなったけれど、同時に気付いたこともあった。

「じゃあ、シスイさんも俺に真似されて嬉しかった?」

俺の後をついて回り、なんでも俺の真似をするサスケはすごく可愛い。

(そうか、シスイさんもこんな気持ちだったのか)

そんなわけで俺たち三人には共通のクセがある。
三人で並んでいると、通りすがりの大人たちが、俺たちを見てクスクス笑うこともあった。

壁に背を預けて立っているとき、大中小…とそれぞれが腕を組み、右足を壁につけて片足立ちして話し込む。

「でもこの癖、俺はフガクさんから貰ったんだぞ」

シスイさんの言葉に、俺は母が俺たちを見てたまにクスクス笑っていたのを思い出した。

そういえば、自分たち兄弟は箸の持ち方も父親譲りであった…。
一見綺麗に見えるのだが、実はズルしているのだ。どこを、とは敢えていわないが。

サスケも俺を見てそれを真似て箸を覚えたから、同じ持ち方だ。

(否が応でも受け継がれるものなんだな…)

空を見上げて、俺は少し笑った。


数年後、俺は自分たちと同じ箸の持ち方をする男に2人巡り合った。
その二人はどちらも「うちは一族」で、俺は元凶を見た気がしたのだった。

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