|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
好物食ってる時にも顔色変わらなくて、誰にも好物を悟られない扉間氏。初恋のイズナちゃんとのお昼ご飯デートでまんまと焼き魚定食の魚をかっぱらわれる。
「あー!今日の魚ヤマメじゃん、もーらいっ」
「え!?」
「なに?」
「いや…その…」
いつも何でもくれるから当然の顔して持ってくよ!
「あー!今日の魚ヤマメじゃん、もーらいっ」
「え!?」
「なに?」
「いや…その…」
いつも何でもくれるから当然の顔して持ってくよ!
無理に近づくと離れて行く。
そばにいることは出来るのに、触れようとするといなくなる。
(嫌われているわけではないと…思いたいのだが)
なぜだろう、緩やかな拒絶を感じる。
話しかければ応えるのに。
笑いかければ、はにかむように微笑むのに。
ときたま迷うようにオレへと伸ばされる薄桃色の指先をオレは知っている。しかしそれはオレに届く前に下ろされ、決して触れてくることはない。
(なにをしているんだオレたちは…っ)
子供でもあるまいに。
否、子供でないから迷うのか。
近すぎるこの距離は次第にオレから分別というものを奪ってゆく。
このままお前に触れることができたらいいのに…
「イズナ…」
そばにいることは出来るのに、触れようとするといなくなる。
(嫌われているわけではないと…思いたいのだが)
なぜだろう、緩やかな拒絶を感じる。
話しかければ応えるのに。
笑いかければ、はにかむように微笑むのに。
ときたま迷うようにオレへと伸ばされる薄桃色の指先をオレは知っている。しかしそれはオレに届く前に下ろされ、決して触れてくることはない。
(なにをしているんだオレたちは…っ)
子供でもあるまいに。
否、子供でないから迷うのか。
近すぎるこの距離は次第にオレから分別というものを奪ってゆく。
このままお前に触れることができたらいいのに…
「イズナ…」