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柱マダと扉イズで、すこし暗いお話。
柱間の結婚前夜って何かと夢が膨らむよね!




夢の中で、死んだはずのマダラに、浅く優しく横腹を刺された。

…ズプリ…

俺の隣で何事もなかったかのようにニコリと微笑むマダラは、あの頃のまま美しかった。


目が覚めると全身汗だくで、わずかに息も上がっている。酷い夢を見たものだ。

「マダラ…」

噛み締めるように呟いた名に、答えを返す者はいない。
なんと気が咎めていることか…。
自分で終止符を打っておいてこの様だ。最早笑うしかない。

(よりによって、今日この日にこんな夢を見るとは)

俺は今日、渦潮の国のミト姫と結婚する。


・:*三☆・:*三☆・:*三☆

夢の中で、死んだはずのイズナに、浅く優しく横腹を刺された。

…ズプリ…

オレの隣で何事もなかったかのように愛らしく微笑むイズナは、あの頃のまま美しかった。


目が覚めると全身汗だくで、わずかに息も上がっている。酷い夢を見たものだ。
両手で顔を覆い、呻くように呟いた。

「イズナ…ッ」

なぜ今日という日にイズナの夢を見たのか、オレには思い当たる節があった。

(責めているのか、このオレを…)

兄者とマダラの仲を引き裂いたことを。
兄者がマダラに手をかけることを止めなかったことを。

「責めているのか、お前は…」

兄の言葉すら時に切り捨てるこのオレが、他里にまで「卑劣」と囁かれるこのオレが、唯一胸を痛める相手。それが夢の中の相手とは、誰も思うまい。
ましてそれが、かつてオレが手を下した相手だとは兄者とて思うまい。

最早笑うしかない。
よりによって、今日この日にこんな夢を見るとは。

(もっと早く出てきてくれればよかったものを…っ)

兄者は今日、渦潮の国のミト姫と結婚する。
マダラの影は一生兄者から消えることはない。

「死してなお、兄者を縛り付けるか…マダラよ」

そしてこのオレすらも…。


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