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前回のつづき。
柱マダ前提のショタ時代千手verのお話。

※扉→マダの要素あり





【柱間 一】

天啓によりマダラと出会い、定めによりマダラと引き離された俺。
俺はあの時まだ11の子供だった。

いや、今でこそ「子供」だと思えるだけで、当時の俺たちは既に自分が一人前で「大人」に限りなく近い存在だと思っていた。
無邪気で浅はかで夢見がちな少年時代。

だがそんな俺の「少年時代」は、マダラとの別れから程なくして終わりを迎えた。下生えがはえ始めたのだ。マダラとの別れは辛かったが、俺は夢を諦めてはいなかった。
だからこそ、自分の体に起きた成長の証を喜んだ。

これでまた一歩「大人」に近づき、夢への足掛かりを掴んだのだと!

しかし現実はそうではなかった。
俺は「大人」でも「子供」でもない、宙ぶらりんな時期を迎えただけだったのだ。


・:*三☆・:*三☆・:*三☆


千手一族は現存するどの忍一族よりも体躯に恵まれている。男女の差はあれど、千手のものはみな、筋肉質で大きな身体をしている。その強靭な肉体には優れた治癒力も備わっており、うちは一族とは違い多少の手傷を負った程度では「医者だ、坊主だ、棺桶だ!」と大騒ぎになるようなこともない。
そして何より、その生命力に裏付けされた数の多さで、他の忍一族を圧倒していた。

ここまで話せばもう察しはつくだろうが、体躯に恵まれた千手一族は、その身体の成長もまた他のどの忍一族よりも抜きん出ていた。

千手では13の誕生日を迎える頃には、男子はみな精通を済ませ、誕生日を祝う宴席の延長として「筆下ろし」が用意される。ほかの一族では筆下ろしは14、5が一般的らしく、その理由も身体の成熟を待つ必要があるためなのだそうだ。

俺にはまったくピンとこない話なのだが…。

ま、それはいいとして千手の子供の成長は、ほかの子供らと1、2年の差があり、そのぶん早く子を成せる上に生命力も強く、生まれた子の半分以上が病や戦で亡くなるこの時代において圧倒的に優位に立っていたのだ。
そして俺も、その千手の恩恵に預かりスクスクとつつがなく成長し、11の頃には身長体重はさておき、大人顔負けの逸物を有していた!

自画自賛ではないが、そこいらの大人となら比べても遜色ない程度であったと自負している。
実際、マダラも初めて俺の逸物を見たときは目を見張り固まっていたほどだ。そんなマダラの逸物は子供らしい色形をした愛らしいもので、修行の合間に戯れで行われる男同士の触れ合いに、俺は酷くいけないことをしているような気がして、変に胸が高鳴ったものだ。

そしてそれがいけなかったのだろう…。

マダラとの別れの後、俺の身体に起きた変化は下生えだけではなかったのだ。



四人兄弟が一人減り…二人減り…。やがて弟が扉間だけになり、子供だけで使っていた10畳の部屋は隙間風が吹くような寂しさを俺たちに与えていた。
千手の子供は成長が早い。ましてや男ばかりの四人兄弟ともなれば、10畳ですら足りるか心配されたほどだ。
二人きりの兄弟となった扉間は、兄弟の中では理知的で物静かな質の弟だった。俺とは一つ歳が離れており「年子」というやつだったが、俺をライバル視することもなく兄として慕い、幼いながらに分を弁えた…弁えすぎる弟だった。

不器用で無表情で、それでいて細やかな優しさを持った繊細な弟が、俺は大好きだった。
マダラと引き裂かれた後、酷く落ち込み塞ぎ込む俺に最後まで黙って寄り添っていてくれたのも扉間だった。
父上と俺の板挟みになることもあっただろうに、扉間はいつも兄である俺を支えてくれた。

たがそんな扉間にも打ち明けられない秘密を、俺は持つようになった。
それはマダラという秘密の友達を持ったときとは違う、極々個人的で繊細な問題だった。

俺に下生えがはえたとき、風呂場で真っ先にそれに気付き指摘した扉間にも話せない個人的で繊細な秘密。
それは…


・:*三☆・:*三☆・:*三☆


(どう考えても、マダラが原因としか思えねぇ…っ)

下生えがはえて以来、俺は弟と風呂に入ることを父上に禁じられた。曰く「いつまでも子供ではないのだぞ。自覚を持て」だそうだ。
マダラとのこともあり、最初こそ父上の言葉に戸惑い「弟さえも俺から奪うのか!」と不満に思っていたのだが、直にその言葉に俺は救われることとなった。

下生えを得てからの俺の成長は、自分ですら驚くほどで、俺が自慰をするようになるのに時間はかからなかったのだ。
もちろん成長したのは下半身ばかりではない!
マダラと似たような体格だった俺が、見るたびにマダラを置き去りにし大きく大きくなっていったのだ。

逆にマダラはいつまでもあの日のまま、細く小さく、見るたびに俺の心をあの日に引き戻し、切なくさせる。
あの日と違うのはマダラの赤い目だけだ。
だがその赤い目すら、俺との別れの際に、涙を堪えながら得たものなのだと思えば、それすら愛しく思える。

成長した俺の身体は戦場でマダラを見るたびにグズグズと聞き分けなく疼き、とうとう俺は12の誕生日を迎える前に、風呂場でマダラを思い自慰をしてしまった。

温かい風呂の湯に浸かりながら、マダラのことだけを考えキツく己の逸物を擦り上げる。他のことは何も考えられなかった。
後から入る弟のことも忘れ、俺は達した後の荒い息のまま、湯船に広がるとろみのある滑った液体を眺めていた。

そして思ったのだ。マダラの幼く可愛らしい逸物のことを。

(アレもそのままなのだろうか…)

俺の成長は千手の中でも少し早い。その理由がどこにあるのか、俺はもう分かっていた。
マダラだ。
マダラを思い、俺の身体は熱く疼く。
どう考えてもマダラとの別れが、俺の身体の成長に拍車をかけたのだ。

情けなく思いながらも、俺は湯船の中でマダラを思いその後も数度、自分の昂りを抜いた。

その後、弟が風呂に入ったが、髪も身体も濡らすことなく風呂場から帰ってきて一言。

「兄者、風呂場で何かしたか?」
「な、なんも、しとらんぞ!!」

焦る俺に、扉間は目を細め「ふぅん」と返し、それ以上の追求はなかったが、敏い扉間のことだ何かを察したのだろう。
酷くいたたまれない気分になり、俺は自ら進んで風呂掃除へと向かったのだった。

その日を境に俺の身体の成長はますます早まったように思う。
精通直後で未成熟だった薄く滑るだけだった精も次第に色を持つようになり、それに呼応するように下生えを備えた逸物は、あの頃よりも逞しく成長していった。


・:*三☆・:*三☆・:*三☆


【扉間】

兄者が自慰を始めたのが12歳の頃。きっとこれは他の子供達より早いはずだ。なにせ兄者はある日を境にして、おつむの成長より身体の成長の方が断然早くなっていったから。
かくいうオレも千手の直系らしく、兄者ほどではないにしろ他の子供達より成長が早かったが…。
だがそれは身近にいた兄者の影響を多分に受けたからなのだ。



兄者に大人の兆候が見られるようになり、オレたちは一人ずつ部屋を与えられるようになった。
それはいつものように二人で入った風呂で、オレが兄者の股間に下生えを見つけたのが原因だった。

正直、オレは精神面では兄者より大人だったため、部屋を同じくすることは致し方ないとしても、風呂まで一緒という現状にはウンザリしており、部屋と風呂を別々にとらせるという父上の決定を素直に喜んだ。
だが兄者と部屋を別けると決まったとき、父上は「柱間と年子のお前にも、もう直、兆候があるはずだ」といい、あの厳しい表情のまま「男の性」という物について語って聞かせられたのにはゲッソリした。

そんな話は父上から教授されるまでもなく、既に書物で知っている。
もちろん男女の交合についてもオレは知っていたし、兄者などより余程理解しているつもりだった。

しかし現実は書物に記されたものとは違ったのだ。
オレは知っているようで何も知らなかった。
書物に描かれた性器は熱を持たないが、生身の人間は身を震わせ熱い吐息を吐き、夜な夜なオレを苛むのだ。

(こんな話は聞いてない!!)

部屋を分けたと言っても、与えられた部屋は兄者と隣り合わせの六畳間。襖一枚隔てた向こう側で、鈍感な兄者は苦しい息の下、マダラを呼びながら熱を発している。
感知能力の高いオレは、例に漏れず、元来神経質で繊細な質だった。そのため兄者のこの行いはオレの精神を大いにすり減らす結果となり、やがて妙な方向へオレの思考を向かわせることになったのだった。


・:*三☆・:*三☆・:*三☆


オレの知る限り、兄者は10歳頃から睾丸が大きくなり始めた。そして11のときには陰茎が大きくなり、顔と身体に似合わぬ立派なモノを持つようになっていた。
しかし所詮は子供。立派といっても高が知れている。
だがうちはマダラにしてみれば驚くほどの大きさだったことだろう。

二人がどの程度の接触を持っていたのかは知らないか、毛も生えていない幼子の触れ合いなど児戯にも等しい。
しかしその「児戯」こそが人の心を掴んで離さぬのだということを、兄者からオレは学んだ。

過ぎ去りし日々の中にある秘めたる情事…といったところだろうか。

兄者がいまだに夢を諦めずマダラを思うのは、この青臭い児戯の記憶があるからだ。
その証拠に、オレが知る限り、自慰の最年少記録は千手内においても13であったが、兄者はこの記録を塗り替え、12でマダラを思い自慰に勤しむようになった。それと同時に忍術の鍛錬にも熱がこもるようになった。
心身ともにめざましく成長する長男に、父である仏間は「これで千手は安泰だ」と喜んでいるが、まさか兄者が宿敵の息子を思い自慰に耽っているなどということは、父上の知るところではない。
今のところ知っているのはオレだけだ。

そして兄者が先日、初めて女と通じたことを知っているのもオレだけだ。

兄者は千手の慣例を無視し、12で若い未亡人の手によって女を知ったのだ。
黒髪と白い肌が印象的な、意志の強そうな瞳を持つ女だった。戦の後の高揚もそのままに、兄者はマダラに似た面差しの年上の女を抱いたのだ。
頭を抱えたくなってくる。
兄者はどこまでマダラに縛られているのか…。

前線に近い場所で戦うようになってから、オレも兄者同様、小隊を率いて戦うマダラを見かけるようになった。
その度にオレは、河原で見たあの頃のままのマダラの姿に何とも言い表せぬ気持ちになるのだ。

どうやらうちはの族長の長男は、忍としての成長は早くとも、身体の成長の方はイマイチらしい。
その姿が過ぎ去りし日々と重なり、兄者を煩悶とさせるのだ…悪い病のように。
だがもっと悪いのはあの目だ。

兄者との決別によって開眼したうちはの目。

あれを見るたびにオレは兄者とマダラの因果の深さを感じてしまう。
心の奥深い場所で二人が未だに繋がっているのだと感じてしまう。

きっとマダラだとて、兄者を忘れることなどできぬだろう。
心の一番奥深い柔らかい場所を蹂躙した相手のことを忘れる者などいるわけがない。

オレが二人を監視していた時、運良く二人の児戯を目にせず済んだが、もしあの時、自分がそれを見ていたら…。
もしかしから、兄者よりも先んじて「大人」になっていたかもしれない。

実際あの日以来、オレは覗き趣味のように兄者の行動を監視し、戦場ではマダラの姿を検分するという日々が続いている。
そして気が付けば、二人の間にあったであろう過ぎ去りし日々の児戯に想いを馳せ、身体を熱くしているのだ。

変態としか言いようがない…。


・:*三☆・:*三☆・:*三☆


不健全な日々を過ごすうち月日は流れ、とうとう兄者の「筆下ろし」が慣例通り13の誕生日に行われた。
近親者のみを呼び集めた宴席で景気付けに酒を飲み、大人たちに囃し立てられながら女の元へ向かう兄者の背中を眺め、オレが思ったことは、なんとも下世話なことだった。

(マダラは精通前の可能性が高いな…)

13を迎えた兄者は早くも声変わりが始まっている。身体も以前より大きくなり、我が兄ながら惚れ惚れするほどいい男に育ちつつある。
一方マダラは、未だ子供らしい高い声を保ち、身長も横幅もさほど変わらず、むしろ弟のイズナの方こそ目覚ましい成長を遂げていた。

河原で別れてから二年。
兄者は正式な形で「筆下ろし」を済ませ、名実ともに一族内で「大人」として名を連ねることになる。最早あの日の面影を兄者の中に探すことなどできぬ程に、兄者は成長した。
ではマダラは?

幼児であってもその体内では精子が作られているという。ならば下生えも生えきらぬような幼い陽物であったとしても、擦り上げれば性を吐く準備はできているということだ。

その時、マダラが身をくねらせどんな声を上げるのか…。

大人の目を盗み、らしくもなく舐めた酒がオレの舌をピリリと焼く。脳裏を過ぎったあらぬ光景は、しばらくの間、オレの頭から離れなかった。


・:*三☆・:*三☆・:*三☆


【柱間 二】

背中に大人たちの声を聞きながら、俺は苦笑い気味に筆下ろしを済ませるため、相手が待つ寝屋へと向かった。
13にしては大きすぎる身体は既に女を知っており、慣例に則り行われる「筆下ろし」がどこかかったるく思える。とはいえ、俺が女を知っていることは公にはされていない。

まさに衝動的な出来事だったのだ…。

その時、俺が誰を思い、女の上で腰を振っていたのかマダラに聞かせてやりたい。丁度その日はマダラと戦うことになり、戦場の空気に当てられたようにマダラは酷い言葉を俺に投げつけ去っていった。その反動だったのだ。

(マダラはもうあの日々を忘れてしまったのだろうか…)

あれから何度かマダラと交戦状態になったが、掛ける言葉はけんもほろろに打ち捨てられた。それでも信じてしまうのは、あの赤い瞳のせいだろう。

一般的に14、5が筆下ろしのタイミングと聞くが、果たしてうちはではどうなっているのだろうか。

女の元へ向かうのが億劫になり、俺は廊下で立ち止まり空を見上げた。中天に座す満月はうちは領内からも見えるはずだ。

(マダラ…お前は今、何をしておるのだ)

俺は今夜を境に、待ち望んでいた「大人」になる。
お前はもう女を知っているのか?
筆下ろしは済んだのか?
誰かを思い自慰に耽る夜はあるのか?

できることなら、俺がお前の面倒を見てやりたい。
成長しきらぬ身体を押し倒し、戦装束をむしり取り、懐かしいあの場所に手を這わせ、そこを人に弄られる快楽を教え込ませたい!

(それから…お前をっ)

そこまで妄想が進んだところで廊下の先から自分を呼ぶ声がした。

「柱間殿…こちらです。お早く」
「すまん、ちと考え事を…」

俺の言葉に初老の介添人は「ほほほ」と品良く笑い「ご安心ください。何事もつつがなく、するするとお済みになられますよ」と緊張をほぐすような言葉を返した。

大人になれば立場上、何人もの女の元へ通うことになる。それでもきっと、自分がマダラを思い自慰に耽る夜がなくなることはないだろう。




「大志を持て」と励まされ、「現実を見ろ」と笑われる。
ふくらんで、やぶれて、近づいて、遠ざかる…。

そして今日も、夢の中で目を覚ます。
共に見た夢は、まだここにある。


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