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卑劣様のお話。
スペース・ダンディーが再放送してた時に調子に乗って考えた妄想の産物だが、妄想のままにするには熱くなりすぎたので形にしてみた。
後悔なら珍しくちゃんとしている… __(⌒(_´-言-)_


【あらすじ】

卑劣隠れの囮里の里長・扉間は紆余曲折の末、手持ちの囮すべてを失い、里を崩壊させてしまう。崩壊した里を立て直すべく、最強の囮を求め、扉間は宇宙へと旅立つのであった!!
未知なる感情との出会い、過去との邂逅、天敵うちは一族との遭遇…そして冒険につぐ冒険。

この物語は宇宙の旅を通し扉間が、やがて宇宙レベルの卑劣へと成長し、最強の囮を見つけるまでを描いた、壮大スペクタクルなドラマなのである。


【1話】囮里の崩壊じゃんよ…
卑劣隠れの囮里の里長・初代卑影の扉間は雲隠れの里囮化計画の途中、志半ばにして金閣・銀閣のクーデターに巻き込まれてしまう。
急遽、囮化計画を中止し、自身の逃走経路を確保するため手持ちの囮すべてを使い雲隠れの里から脱出する扉間だったが、鼻歌交じりに帰還した里には犬一匹、ネズミ一匹いない有様なのであった。

それもそのはず、囮里の住民はすべて囮として雲隠れの里に召喚されており、実質、里は崩壊してしまっていたのだ!

「新たな囮を探さねばならぬ…」

卑の意思も新たに、扉間は誰もいない囮里を顔岩から一人の静かに見下ろすのであった。



【2話】幻の囮を探すじゃんよ
誰もいなくなった里で一人、「囮」について深く考える扉間。

(里一つ分の囮では足りんということか…。ならば里二つ分の囮を用意するか?)

否!
答えは数ではない。

真の囮を探すのだ。
ワシの囮に相応しい、最強の囮を!!

こうして卑の意思を胸に、扉間は今までにない最強の囮を手に入れるため、名を卑劣様と改め、囮ハンターとして新天地へ旅立つ決意を堅めるのだった。



【3話】騙し騙され囮じゃんよ!
「宇宙」それは、すべての天体を含む空間の広がりである。特に人間の場合、地球の大気圏外を意味する言葉である。

何もない闇が広がる空間に男はいた。
いや、正確には遠くなん億光年先に瞬く星々の中に、男はいた。
その名は卑劣様。

最強の囮を探すため、地球という辺境の惑星からやってきた卑の意思を持つ最凶の男である!!

「しかしこうも簡単に宇宙船が手に入るとはな。宇宙の危機管理レベルが心配になってくる」

宇宙に出て早々、宇宙人に騙し騙され囮にし一仕事を終え、宇宙船を首尾よく手に入れた卑劣様は腕を組み一つ息をついた。しかしそこへ突然の警告音が…!

「何事だ!敵襲か!?」

しかし事態はそれより深刻で、なんと卑劣様の宇宙船にヒルゼンがしがみついていたのであった…!



【4話】囮になりきれない時もあるじゃんよ
宇宙船に張り付くヒルゼンを回収し、卑劣様は弟子と感動の再会を果たす。
しかし卑劣様から里の崩壊と仲間たちの生息不明を聞いたヒルゼンは涙する。そんなヒルゼンを見つめながら卑劣様はあの日を思い出していた…。

ヒルゼンを始め多くの弟子たちの前で「ワシが囮になる」と宣言し隊を離脱したあの時。実はあの状況下では囮になることこそが生存確率の最も高い選択肢だったことを、弟子たちは何も知らない。
そして知る必要もないのだった。

涙するヒルゼンに卑劣様は師匠らしく声をかけた。

「泣いていても仕方あるまい。それよりも現状把握が大切だ。わかるな、サル!」



【5話】囮も犠牲もありじゃんよ!
「ワシが思うに、貴様が宇宙まで飛ばされたのはオレの囮寄せの術の余波だろう」

ワシが囮寄せの術を連発したことで、時空が大きく歪み、近くにいた貴様たちが別空間へと飛ばされたのだ。

「ワシは自分の才能が恐ろしい…。まさか無自覚に宇宙レベルの術を完成させていたとはな!!」
「つまり俺たちは先生の術の犠牲になったってことですか!?」

こうしてヒルゼンという囮を確保し、卑劣様の囮ハンターとしての活動はますます順調になってゆくのだった。

「貴様を歓迎しよう、サル!」
「えぇーーーーー、また犠牲要因ですか!?」
「喜べ、今度は囮だ!」



【6話】ヤンデレホモと卑の意思の激突じゃんよ!
宇宙に拠点を移し、それなりに囮ハンターとしての実績を積んだ頃から卑劣様には仕事の後に立ち寄る店があった。
そこには卑劣様の想い人にそっくりな、黒髪ロングで色白キュート。魅惑の唇を持つ美少年「イズナ」がいるのだった。

遠いあの日に置き忘れてきた甘酸っぱい感覚がよみがえり、遠方にいてもワープを使って通ってしまうほどなのだが、初めて仕事帰りに卑劣様に店に連れてきてもらったヒルゼンは、その店に違和感を覚えるのだった。

「あの人、イズナさんってよりマダラ様に似てませんか??」
「何をいう…どうみてもイズナだろう」

しかし程なくして真実は明らかになる。この店は幻術を使い人を惑わす店だったのだ!!なんという卑劣な!

「ワシはマダラ似の男に会うために金を使っていたわけではないぞ!!ヤンデレホモめ、許さん…っ」

こうしてバーを一つ崩壊させ、卑劣様の名が、また一つ宇宙の歴史に刻まれたのであった。



【7話】生贄はデンジャラスじゃんよ…
新たなる囮捜索の旅に出た卑劣様はデンジャラスな奇祭が行われるという惑星へ降り立った。
多くの出店が立ち並び、祭りを楽しんでいた卑劣様とヒルゼン。しかしその時、どこからともなく自分たちを呼ぶ声が聞こえてきて…。

「助けてくださーーーい、先生ぇえええ!!!」
「ん!?この声は…ダンゾウ!!先生、ダンゾウが祭壇で叫んでますぅうううーーー」

奇祭とはその年最初に空から降ってきたモノを生贄として神に捧げるという、時に残酷、時にギャグのような祭りだったのだ。

「死にたくないです!死にたくないです!!」
「甘えるな!貴様はそれでもワシの弟子か!!己の力で逃げてこいッ」

「先生、すみません!俺はダンゾウを見捨てられません!!だって、ダンゾウが…ダンゾウが、すきだからーーーーっ」
「ヒルゼェエエエーーーン!!」

…という友情ラブコメをヒルゼンとダンゾウがしている一方で、卑劣様は惑星にやってきた観光客と惑星の住人、そしてダンゾウという新たな囮を手に入れるのだった。

「ふむ…これで締めて1億飛んで402人か。最盛期の囮の数には程遠いな」



【8話】ぼっちで卑劣じゃんよ
「はぐれた…」

前回の囮ハントで味をしめた卑劣様は、辺境地の惑星に目をつけ、宇宙地図にも載っていない幻の宇宙人が住むという惑星へと降り立った。
しかし辿り着いた惑星に生体反応は一切せず、それどころか偵察に出したヒルゼンとダンゾウが帰ってこないのだ。

「完全にぼっちだ…」

異様な霧に包まれた惑星はどこまでも静かに真実を包み込み、やがて卑劣様に一つの幻を見せ始める。
その幻とは…

「ねぇ扉間、何してるの?」
「イズナ!?」

夢か幻か、はたまた現実か…。
忘れ去られた惑星の名は「ソラリス」望むものを見ることが出来る夢の惑星だった。
しばらくはイズナと楽しく時を過ごす卑劣様。

(あぁ、そうか…これが本当にオレの望んでいた世界…)

しかしそこは卑劣様。やがて夢は形を変え、囮のいないイズナと二人きりの世界に耐えられなくなり目を覚ますのだった。

「起きろ、サル!ダンゾウ!いつまで夢を見ているつもりだ!!」

「へ??先生との結婚式は…?」
「ダメです、先生!俺を巡ってヒルゼンと争わないでっ」

「いつまで寝ボケておるのだ、愚か者ども!!ここに用はない、離脱するぞっ」



【9話】囮だって生きてるじゃんよ
惑星ソラリスにて己の中の真実を突きつけられたヒルゼンとダンゾウが、船内でギクシャクし始める。
しかしそんな二人の青春フルスロットルな様子に苛立った卑劣様は二人に厳しく接するのだった。

「今となっては貴様らはワシの『弟子』などではなく『囮』だ!身の程をわきまえろ」

「酷いです先生!!前から思ってましたけど『火の意思』はどこにいっちゃったんですか!?確かに先生は卑劣な術を開発するわ、人体実験をするわ、他里から卑劣と渾名されるわ、卑劣を地でいく人でしたけどっ」
「おい、やめろヒルゼン!先生に失礼だろうっ」

「卑の意思ならば、今でもワシの中にある!だからこそあの惑星で卑の意思を新たにしたのだ。己の弱さを突きつけられてな」

「先生…」
「さすがです先生っ」

「貴様らも覚悟を決めろ。卑の意思…理解できるな」

「火の意思ですね!」
「わかります、火の意思!」

大きく食い違ったまま、しかし宇宙は三人を優しく包み込み、今日もまた囮のいる場所へと三人を誘うのであった。卑の意思とともに…


【10話】生贄よりはハッピーじゃんよ
「カガミのやつどこにいるんだろうな」それはヒルゼンとカガミの最近の話題だった。

「誰かさんみたいに生贄になってたりしてな〜」
「馬鹿野郎!!人の不幸を笑いやがって!」

でもホント、どこで何してるんだろうな…。

その頃、噂のカガミは終わらない『今日』をループ星で送っているのだった。

「おかしい!どうしてまた『今日』を繰り返しているんだーーーーーッ」

カガミが目覚めた時、そこは戦場だった。
それもそのはずである。カガミがいるループ星は、地球時間でいうところの402年間、毎日『今日』という日を繰り返し戦争をしているのだ。
ちなみに『今日』とは、統合防衛軍が殲滅作戦を実行し、惑星の1/5が吹き飛んだ『今日』である。

「もうわけわかんないよ!!ボクは雲隠れの里にいたはずなのにッ」

運悪くカガミが落ちた場所は統合軍の最前線で、雲隠れの里でのあの危機的状況のまま疲労困憊で丸腰という最悪の状態で戦闘に強制参加させられる毎日を過ごしているのだった。

いつか終わる!そう信じて。

ちなみにカガミが『今日』を迎えるのは58回目で、この星に落ちてから地球時間でいうところの116日が経過していた。



【11話】囮里の住民のことなんて覚えてないじゃんよ…
「カガミ?そんなやつもいたな…」

卑劣様の中で確実に囮里の住民たちの顔が曖昧無味になっていっていた。

「え、いやいや、先生、カガミですよ!うちは一族の!」
「先生はうちは一族を嫌ってましたよね?あいつらは何をしでかすか分からんって…。忘れたんですか?」

「じゃあマダラ様のことは覚えてますか!?」
「イズナさんのことはどうですか?先生の片思いの相手なんですよね?」

「ふっ…忘れるわけがなかろう」

「そこは覚えてるんですね…」
「よかった」


一方カガミは、機動スーツと呼ばれるその星において最強のパワードスーツを手に入れることに成功し、扉間小隊で学んだ卑劣な戦術を駆使して殲滅作戦を成功へと導いているのだった。

「いくぞぉおおお!!!ボクに続けぇえええーー」



【12話】誰も知らない柱間細胞保有者じゃんよ
「まさか時空がここまで歪んでいるとはな…」

仮面の男はそう言うと深くため息をついた。
この世界には無限ともいえる平行世界が存在している。そして、それぞれの平行世界に流れる時間の速さはまちまちだ。

ある世界では仮面の男は少年時代を過ごしている。
またある世界では、一人の老人に育てられている。
また別の世界では仮面の男は生まれてさえおらず、男の育ての親である老人が青年時代を過ごしていたりする。

男は自由にそれらの世界を行き来することができた。来るべき時のために与えられた能力だった。

しかし予定外のことが起こってしまった。別世界から基本世界へ二代目火影が飛んできてしまったのだ…。

かつて老人は言った。
『ワープするたび癖毛が跳ねる』
その言葉通り、老人の髪は跳ねまくっていた。それは彼がいくつもの世界を自由に行き来してきたことを表している。

「二代目火影が卑の意思で時空をこじ開けて基本世界にきたことで、平行世界の時空が歪んでしまっている…」

ワープするたび無自覚に卑の意思で平行世界をランダムに飛び回っている卑劣様。しかしその自覚は卑劣様にはまったくないのだった…



【13話】卑劣だって恋するじゃんよ…
「先生、イメチェンしましたか?」
「俺もそれ思ってました!」

「イメチェンなどしておらんわ!どうも最近、髪が跳ねるのだ…」

「年のせいで髪が細くなってるんですかねぇ…。だって先生、若く見えてもじつねん、グフッ」
「黙れヒルゼン!!それ以上は俺が許さんぞっ」

そんな話をしながら、囮を求め卑劣様一向はワープを使い、乙女座銀河団、局部銀河群、銀河系、オリオン腕にある青い惑星へと向かうのであった。
そこに何が待ち受けているのかも知らずに…。

甘酸っぱい思い出が現在進行形で繰り広げられている…それは禁断の惑星だ。


一方その頃カガミは、繰り返される『今日』という日の中で、敵の攻撃パターンを覚え、戦況を有利に運ぶことに成功していた。
しかしどれ程の成果を上げたとしても『今日』という日は1日でリセットされてしまう。
カガミは探していた。『今日』という日を今日だけで終わらせない方法を…

(必ずある。必ず方法はあるはずだっ)



《第二部へつづく》
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